パクリタキセル併用化学療法終了後の難治性末梢神経障害に対して芍薬甘草湯を提案した6症例の検討

「要旨」 パクリタキセルは白金製剤とならぶ婦人科癌で代表的な薬剤で, 末梢神経障害(筋肉痛・関節痛やしびれ)は高頻度に出現し, 化学療法終了後も持続することが多い. がん薬物療法に伴う末梢神経障害に対しての標準治療は示されているが, 十分な疼痛緩和効果が得られているとはいえず, 難渋することもしばしば経験する. Facebookグループ「自治医大漢方」に相談し, 芍薬甘草湯が有効である可能性があるという提案があり, 6例の定期受診患者に芍薬甘草湯の情報提供を行い, 希望者に処方した. そのうち芍薬甘草湯の効果があったと考えられる4例を経験したので, 報告する....

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Veröffentlicht in:月刊地域医学 2021-05, Vol.35 (5), p.452-455
Hauptverfasser: 佐藤新平, 吉永亮, 山口健也, 徳光隆一, 森田泰介, 松本治伸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 パクリタキセルは白金製剤とならぶ婦人科癌で代表的な薬剤で, 末梢神経障害(筋肉痛・関節痛やしびれ)は高頻度に出現し, 化学療法終了後も持続することが多い. がん薬物療法に伴う末梢神経障害に対しての標準治療は示されているが, 十分な疼痛緩和効果が得られているとはいえず, 難渋することもしばしば経験する. Facebookグループ「自治医大漢方」に相談し, 芍薬甘草湯が有効である可能性があるという提案があり, 6例の定期受診患者に芍薬甘草湯の情報提供を行い, 希望者に処方した. そのうち芍薬甘草湯の効果があったと考えられる4例を経験したので, 報告する.
ISSN:0914-4277