総論:公衆衛生学的立場から -どうして成人にもワクチンが必要なのか

「POINT」(1)感染症は, 免疫がなければ年齢に関係なく罹患し, 流行の規模が大きくなれば, 低い重症化率であっても重症者数は増加する (2)インフルエンザワクチンの高齢者への定期接種化にあたっては, インフルエンザの流行と高齢者施設での集団感染と死亡者の顕在化, そして高齢者に対する福祉政策の一環としてのインフルエンザ感染予防の考えがあった (3)現在の高齢化社会において, 元気な高齢者として健康を維持してもらうための感染症予防は重要となっている (4)成人そして中高年となった者が, 感染によって自分が発症してしまうと同時に家族や社会の中での感染源となってしまうことに対する注意が, 成人...

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Veröffentlicht in:月刊地域医学 2021/01/10, Vol.35(1), pp.15
1. Verfasser: 岡部, 信彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「POINT」(1)感染症は, 免疫がなければ年齢に関係なく罹患し, 流行の規模が大きくなれば, 低い重症化率であっても重症者数は増加する (2)インフルエンザワクチンの高齢者への定期接種化にあたっては, インフルエンザの流行と高齢者施設での集団感染と死亡者の顕在化, そして高齢者に対する福祉政策の一環としてのインフルエンザ感染予防の考えがあった (3)現在の高齢化社会において, 元気な高齢者として健康を維持してもらうための感染症予防は重要となっている (4)成人そして中高年となった者が, 感染によって自分が発症してしまうと同時に家族や社会の中での感染源となってしまうことに対する注意が, 成人以降においても必要なワクチンとなってきている (5)医療施設あるいは高齢者施設などにおける施設内での感染制御, 海外で曝露発症しないための海外旅行者のためのワクチンも成人以降に必要なワクチンとなってきている
ISSN:0914-4277
2758-9196
DOI:10.60261/chiikiigaku.35.1_15