第10回 へき地・地域医療学会 [JADECOM-NDC研修センター] 地域にはばたくNDC

昨年から本格的に活動を開始したJADECOM-NDC研修センターの企画で, シンポジウムが行われた. JADECOM-NDC(Nursing Designated Care)看護師とは, 国が定めた38の特定行為を実践する力を身に付け, 医療・看護両方の視点で地域の健康を保持・増進することができる看護師である. 会場は, NDCに関心を寄せる医師・看護師で満席となる盛況ぶりであった. 「厚生労働省の立場から」 厚生労働省医政局看護課長 岩澤和子 国は未来の医療を支える研修制度として, 保健師助産師看護師法の一部を改正し, 手順書による特定行為を行う看護師に対し, 「特定行為研修」の受講を義務付け, 2025年には研修修了看護師10万人以上の養成を目指している. この研修制度ではまず, 医師, 歯科医師が作成した指示書である手順書に基づいて, 看護師が行う診療の補助の特定行為を明確にした. 診療の補助については医師の指示を受けて実施するが, 従来医師でなければならないことを, 看護師ができるようになったのではなく, 不明確であった診療の補助行為を明確にしたということである.