精神療養病棟における患者の意思を尊重した地域移行支援の検討 (第1報)
「要旨」本研究の目的は精神療養病棟における患者の意思を尊重した地域移行支援の方策(以下, 方策)を考案することである. 本稿は第1報として精神療養病棟から退院した患者に行われていた看護と患者の意思を尊重した地域移行支援上の一病棟での課題内容を踏まえて考案した. 精神療養病棟から退院した2事例の振り返りから精神療養病棟における患者の意思を尊重した地域移行支援案(以下, 支援案)を作成した. さらに, 入院が長期化している患者の受持ち看護師が感じる地域移行支援上の困難が支援案で解決可能か看護師, 看護補助職員と検討し, 方策を考案した. 2事例の振り返りから[患者の強みや特徴を捉える][患者の地域...
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Veröffentlicht in: | 岐阜県立看護大学紀要 2020-03, Vol.20 (1), p.55-66 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」本研究の目的は精神療養病棟における患者の意思を尊重した地域移行支援の方策(以下, 方策)を考案することである. 本稿は第1報として精神療養病棟から退院した患者に行われていた看護と患者の意思を尊重した地域移行支援上の一病棟での課題内容を踏まえて考案した. 精神療養病棟から退院した2事例の振り返りから精神療養病棟における患者の意思を尊重した地域移行支援案(以下, 支援案)を作成した. さらに, 入院が長期化している患者の受持ち看護師が感じる地域移行支援上の困難が支援案で解決可能か看護師, 看護補助職員と検討し, 方策を考案した. 2事例の振り返りから[患者の強みや特徴を捉える][患者の地域移行に対する興味を高める]等の12の支援案が整理された. また, 受持ち看護師が感じる地域移行支援上の困難は《患者から希望や思いの語りがないと関係が未構築だと捉え看護師から詳しく話せない》《患者が現状からの変化を求めておらず退院を勧められない》等の13項目に整理された. 13項目の困難が支援案で解決可能か検討し, 15の方策が考案された. 2事例の振り返りと受持ち看護師が感じる地域移行支援上の困難から, 精神療養病棟における地域移行支援にはや, の3特徴が考えられた. には【患者の強みや特徴を捉える】【転入時に看護計画の評価・修正を行う】等の支援が考えられ, に対しては【患者と家族の希望や不安を確認する】【患者の地域移行に対する興味を高める】等の支援があった. には, 【家族が患者の今後について考えられる状態であるかアセスメントする】等が考えられた. |
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ISSN: | 1346-2520 |