「小児のバイタルサイン測定」の演習での学生の学びの特徴 - より具体的な事例を提示した演習の結果から

「I. はじめに」 バイタルサイン測定(以下, VS測定とする)は, 患者の状態を把握し, 看護を進めていく上で必須の技術である. そのため, VS測定は看護学実習の中で必ず学び, 修得すべき技術の一つとして挙げられている(枝川ら,2010). 小児看護の対象は乳児から思春期までと幅広く, その各発達段階において言語の理解力や表現能力は大きく異なる. そのため, 対象児の年齢が幼いほど, VS測定に際して同意を得るにしても十分な配慮をしないとかえって不安や恐怖を感じさせてしまう場合がある. 加えて, 同年齢であっても身体の成長スピードは個人差が大きいため, VS測定に使用する物品はサイズの異な...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:岐阜県立看護大学紀要 2015-03, Vol.15 (1), p.107-113
Hauptverfasser: 服部佐知子, 谷口惠美子, 長谷部貴子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」 バイタルサイン測定(以下, VS測定とする)は, 患者の状態を把握し, 看護を進めていく上で必須の技術である. そのため, VS測定は看護学実習の中で必ず学び, 修得すべき技術の一つとして挙げられている(枝川ら,2010). 小児看護の対象は乳児から思春期までと幅広く, その各発達段階において言語の理解力や表現能力は大きく異なる. そのため, 対象児の年齢が幼いほど, VS測定に際して同意を得るにしても十分な配慮をしないとかえって不安や恐怖を感じさせてしまう場合がある. 加えて, 同年齢であっても身体の成長スピードは個人差が大きいため, VS測定に使用する物品はサイズの異なるものを適宜使い分けていく必要がある. このように小児看護におけるVS測定には, 成人看護における測定とは大きく異なる特徴や困難さがある. しかし, 昨今の少子化の影響により子どもとの接触体験に乏しい学生にとっては, 実習前の授業や演習の中で実際の子どもの姿をイメージしながら測定技術を学ぶことは非常に難しい.
ISSN:1346-2520