精神科長期入院患者の退院を支援する看護の検討
「I. はじめに」 わが国の精神医療は施設中心から地域を中心としたケアへと舵を切り, 患者の退院や地域生活への移行を支援するための様々な取り組みがなされているところである. しかし, 平成22年病院報告によると, 全国の精神科病院における平均在院日数は301.0日, 岐阜県においても306.7日であり, 僅かであるが全国平均を上回っている(厚生労働省, 2008). また, 平成20年患者調査を基にした「受け入れが整えば退院可能」な入院患者数の推計は, 全国で62,000人とされ, 岐阜県のそれは800人と報告されている(精神保健福祉白書編集委員会, 2012). これらについて, 前回調査の...
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Veröffentlicht in: | 岐阜県立看護大学紀要 2014-03, Vol.14 (1), p.131-138 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. はじめに」 わが国の精神医療は施設中心から地域を中心としたケアへと舵を切り, 患者の退院や地域生活への移行を支援するための様々な取り組みがなされているところである. しかし, 平成22年病院報告によると, 全国の精神科病院における平均在院日数は301.0日, 岐阜県においても306.7日であり, 僅かであるが全国平均を上回っている(厚生労働省, 2008). また, 平成20年患者調査を基にした「受け入れが整えば退院可能」な入院患者数の推計は, 全国で62,000人とされ, 岐阜県のそれは800人と報告されている(精神保健福祉白書編集委員会, 2012). これらについて, 前回調査の平成19年病院調査および平成17年の患者調査の結果と比べると, 在院日数は微減し, 社会的入院の患者数も減少している. しかしながら, 依然として社会的入院を余儀なくされている長期入院患者が多く存在していることも事実であり, これらの患者の地域生活移行を支援することは, わが国の精神医療の主たる課題の一つであり, 岐阜県下においても同様である. |
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ISSN: | 1346-2520 |