乳幼児用玩具中の有害8元素およびその溶出試験
ISO規格8124-3で溶出量を規制をしているアンチモン,ヒ素,バリウム,カドミウム,クロム,鉛,水銀およびセレンの8元素について,ICPにより乳幼児用玩具中の含有量およびその溶出を調べた.玩具45検体と塗装部分10検体のうち,全検体でバリウム0.3∼3,700 g/kg,一部の検体でカドミウム0.2∼26 g/kg,クロム0.5∼280 g/kg,鉛1.5∼1,300 g/kgおよびアンチモン5.3 g/kgの含有が見られた.玩具本体,塗装部分ともに同じ傾向であり,いずれも着色料としての金属顔料の使用が示唆された.そこで,ISO規格に準じ,試料を粉末にして0.07 mol/L塩酸を加えて溶出...
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Veröffentlicht in: | 食品衛生学雑誌 2006/04/25, Vol.47(2), pp.51-57 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ISO規格8124-3で溶出量を規制をしているアンチモン,ヒ素,バリウム,カドミウム,クロム,鉛,水銀およびセレンの8元素について,ICPにより乳幼児用玩具中の含有量およびその溶出を調べた.玩具45検体と塗装部分10検体のうち,全検体でバリウム0.3∼3,700 g/kg,一部の検体でカドミウム0.2∼26 g/kg,クロム0.5∼280 g/kg,鉛1.5∼1,300 g/kgおよびアンチモン5.3 g/kgの含有が見られた.玩具本体,塗装部分ともに同じ傾向であり,いずれも着色料としての金属顔料の使用が示唆された.そこで,ISO規格に準じ,試料を粉末にして0.07 mol/L塩酸を加えて溶出試験を行ったところ,バリウムは全検体,カドミウム,クロム,鉛は含有試料の一部から溶出が認められたが,いずれもISO規格値よりはるかに低かった.また,我が国の食品衛生法の玩具溶出試験と比較したところ,溶出力はISO法のほうが強かったが,規格値,試験方法などに大きな相違があり,両者についてさらに検討が必要と考えられた. |
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ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.47.51 |