鼠径部再発を抑制すると考えられる新しい高位結紮術—Avulsion TechniqueによるHigh Ligation
近年,レーザー治療の普及に伴い,大伏在静脈(GSV)高位結紮術の再発抑止効果を疑問視する報告がある.われわれは,以上の問題は分枝切除範囲が狭いことにあると考え,新しい高位結紮術Avulsion Technique法を考案した.【対象と方法】対象はGSV静脈瘤180例214肢.本法はGSVを結紮離断後に中枢側断端を牽引挙上し分枝を順次露出.近位側は結紮するが,遠位側は結紮せず可能な限り長く引き抜き抜去する方法である.術後3日目に,鼠径部創を中心として半径15 cm以内の出血斑の面積割合を目視にて判定,評価した.【結果】Avulsion Techniqueにより1分枝当たり10 cm以上の抜去が可...
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Veröffentlicht in: | 静脈学 2017/02/13, Vol.28(1), pp.11-16 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年,レーザー治療の普及に伴い,大伏在静脈(GSV)高位結紮術の再発抑止効果を疑問視する報告がある.われわれは,以上の問題は分枝切除範囲が狭いことにあると考え,新しい高位結紮術Avulsion Technique法を考案した.【対象と方法】対象はGSV静脈瘤180例214肢.本法はGSVを結紮離断後に中枢側断端を牽引挙上し分枝を順次露出.近位側は結紮するが,遠位側は結紮せず可能な限り長く引き抜き抜去する方法である.術後3日目に,鼠径部創を中心として半径15 cm以内の出血斑の面積割合を目視にて判定,評価した.【結果】Avulsion Techniqueにより1分枝当たり10 cm以上の抜去が可能であった.出血斑面積は10%以下が大部分を占め,血腫を生じることもなく,術後疼痛等の問題もみられなかった.【結論】本法は,皮下出血も少なく安全な手技である.また,鼠径部再発の抑止効果が期待される. |
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ISSN: | 0915-7395 2186-5523 |
DOI: | 10.7134/phlebol.16-30 |