不全穿通枝を経静脈瘤的血管内焼灼術で閉鎖した1例

不全穿通枝(以下,IPV)が原因による下腿静脈瘤に対して,さまざまな治療法が施行されて報告されている.静脈瘤を穿刺してIPV流出部分を血管内焼灼して閉鎖した1例を経験したので報告する.症例は66歳女性.下腿の掻痒感と浮腫と静脈瘤で受診,右内果に色素沈着を認めた.右下肢静脈瘤はエコー検査の結果,大腿内側IPVが原因であった.治療希望され,下腿静脈瘤を穿刺してIPVには挿入せず大伏在静脈内にファイバーを留置し,IPV流出部分をレーザー照射で焼灼して閉鎖することで逆流を停止する方法を施行した.本法は,通常の下肢静脈瘤血管内焼灼術手技と変わらずに施行することができ,VCSS(venous clinic...

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Veröffentlicht in:静脈学 2017/01/20, Vol.28(1), pp.1-5
Hauptverfasser: 小畑, 貴司, 髙木, 晶
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:不全穿通枝(以下,IPV)が原因による下腿静脈瘤に対して,さまざまな治療法が施行されて報告されている.静脈瘤を穿刺してIPV流出部分を血管内焼灼して閉鎖した1例を経験したので報告する.症例は66歳女性.下腿の掻痒感と浮腫と静脈瘤で受診,右内果に色素沈着を認めた.右下肢静脈瘤はエコー検査の結果,大腿内側IPVが原因であった.治療希望され,下腿静脈瘤を穿刺してIPVには挿入せず大伏在静脈内にファイバーを留置し,IPV流出部分をレーザー照射で焼灼して閉鎖することで逆流を停止する方法を施行した.本法は,通常の下肢静脈瘤血管内焼灼術手技と変わらずに施行することができ,VCSS(venous clinical severity score)やエコー検査から治療効果も認められた.本法は多種多様な下肢静脈瘤の病状に対して,1つの治療手段となることが示唆された.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.16-33