病院内における高齢者の転倒予防

「I はじめに」超高齢社会を迎えてなお高齢化が進むわが国では, 入院患者も高齢化している. 転倒は高齢者にとってけがや死に至る主要な事故であり, 病院内では身体・精神的な合併症を伴うことで原疾患の治療に影響を及ぼし, 入院期間の延長や医療費の増大を招く. 病院内で生じる医療事故で最も発生頻度が高いのは転倒であり, 転倒予防は病院内の医療安全において主要な目標の一つである. 病院内の転倒・外傷予防対策の方策は多岐にわたる. これは, 転倒発生予防から外傷予防までの流れのなかで介入のポイントが複数存在するからである. 患者個別に時系列に沿って対策を考えると, 入院時の転倒リスクの評価, 評価結果に...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本転倒予防学会誌 2024/03/29, Vol.10(1), pp.27-32
Hauptverfasser: 北村, 新, 大高, 洋平
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに」超高齢社会を迎えてなお高齢化が進むわが国では, 入院患者も高齢化している. 転倒は高齢者にとってけがや死に至る主要な事故であり, 病院内では身体・精神的な合併症を伴うことで原疾患の治療に影響を及ぼし, 入院期間の延長や医療費の増大を招く. 病院内で生じる医療事故で最も発生頻度が高いのは転倒であり, 転倒予防は病院内の医療安全において主要な目標の一つである. 病院内の転倒・外傷予防対策の方策は多岐にわたる. これは, 転倒発生予防から外傷予防までの流れのなかで介入のポイントが複数存在するからである. 患者個別に時系列に沿って対策を考えると, 入院時の転倒リスクの評価, 評価結果に基づいた患者への予防的な介入, 危険行動の検出と対応により転倒防止に努める.
ISSN:2188-5702
2188-5710
DOI:10.11335/tentouyobou.10.1_27