日本における子どもを支援対象とした医療ソーシャルワークに関する文献研究 : 実践アプローチの検討を通して

本研究の目的は,日本における子どもを支援対象とした医療ソーシャルワークの実践アプローチの現状を把握することである.文献研究の手法を用い,2000年から2014年に発表された,事例を用いて子どもを支援対象とした医療ソーシャルワークについて論じた文献16件を検討し,実践アプローチの特徴と共通点を把握した.その結果,実践アプローチの特徴として,家族支援,児童虐待防止活動,親が病気である子どもへの支援,子どもの教育保障の4つのタイプに分類できた.また,共通点として,子どもの最善の利益を目的に据えている点,エコシステム論を踏まえている点,子どもの特殊性を踏まえている点,具体的なアセスメント方法に関する記...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ソーシャルワーク学会誌 2015/12/31, Vol.30.31, pp.A27-A39
1. Verfasser: 梅野, 潤子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は,日本における子どもを支援対象とした医療ソーシャルワークの実践アプローチの現状を把握することである.文献研究の手法を用い,2000年から2014年に発表された,事例を用いて子どもを支援対象とした医療ソーシャルワークについて論じた文献16件を検討し,実践アプローチの特徴と共通点を把握した.その結果,実践アプローチの特徴として,家族支援,児童虐待防止活動,親が病気である子どもへの支援,子どもの教育保障の4つのタイプに分類できた.また,共通点として,子どもの最善の利益を目的に据えている点,エコシステム論を踏まえている点,子どもの特殊性を踏まえている点,具体的なアセスメント方法に関する記述が把握できない点が把握された.子どもの権利擁護を踏まえた実践アプローチの現状が明らかとなったが,今後は,子どもの参加を推進する方法をさらに開発し,具体的なアセスメント方法を明確化していくことが求められる.
ISSN:1884-3654
2189-8944
DOI:10.20824/jjsssw.30.31.0_A27