異なる組織基盤をもつ看護師のワーク・ファミリー・コンフリクトと主観的職務満足に関する研究

「抄録」 本研究の目的は, 組織基盤の異なった2つの病院で, 主観的職務満足度・継続の意志等と背景, および仕事役割と家庭役割から発生する役割葛藤(Work Family Conflict: WFC)について検討することである. 近畿地方の病床数220の総合病院と四国地方の病床数500の総合病院に勤務する看護師を対象に自記式質問紙調査で実施した. その結果, 対象者の背景の違いは年代構成であり, これは経験年数・継続年数と関連していた. 離職率調査の結果では地域性に差があることが明らかになっているが, 本研究でも地域差, 組織基盤による継続意志の違い, 職場定着への影響があることが明らかとなり...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ヒューマンケア研究学会誌 2015-03, Vol.6 (2), p.35-40
Hauptverfasser: 重本津多子, 室津史子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」 本研究の目的は, 組織基盤の異なった2つの病院で, 主観的職務満足度・継続の意志等と背景, および仕事役割と家庭役割から発生する役割葛藤(Work Family Conflict: WFC)について検討することである. 近畿地方の病床数220の総合病院と四国地方の病床数500の総合病院に勤務する看護師を対象に自記式質問紙調査で実施した. その結果, 対象者の背景の違いは年代構成であり, これは経験年数・継続年数と関連していた. 離職率調査の結果では地域性に差があることが明らかになっているが, 本研究でも地域差, 組織基盤による継続意志の違い, 職場定着への影響があることが明らかとなり, 看護師の定着を促す組織運営への影響を示唆していた. また, WFCと背景についての関連はパートナーや子どもの存在が家族生活領域に大きく関係していることから, 仕事と家庭を調整する組織文化マネジメントが重要であることが示唆された.
ISSN:2187-2813