偶発的に発見された多発気管支内ポリープを形成するMALTリンパ腫の1例
要旨: 症例は80歳台, 男性. 20XX年5月, Stanford B型の急性大動脈解離の経過観察の胸部CTで, 左主気管支内腔に径10mm大までの結節を複数認めた. 仮想内視鏡を作成したところ, 左の2nd carinaまでにポリープが4個検出できた. 経過で増大していたため悪性が考えられ, 気管支鏡検査が施行された. 左主気管支内腔のポリープが生検され, 病理組織学所見は, 小型~中型のリンパ球様細胞が多数認められた. それらはCD20陽性を示し, low grade B cell lymphomaの所見が認められた. その他, CD5陰性, CD10陰性であり, κ優位の軽鎖制限を見る...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 山梨肺癌研究会会誌 2018-04, Vol.31, p.2-5 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 要旨: 症例は80歳台, 男性. 20XX年5月, Stanford B型の急性大動脈解離の経過観察の胸部CTで, 左主気管支内腔に径10mm大までの結節を複数認めた. 仮想内視鏡を作成したところ, 左の2nd carinaまでにポリープが4個検出できた. 経過で増大していたため悪性が考えられ, 気管支鏡検査が施行された. 左主気管支内腔のポリープが生検され, 病理組織学所見は, 小型~中型のリンパ球様細胞が多数認められた. それらはCD20陽性を示し, low grade B cell lymphomaの所見が認められた. その他, CD5陰性, CD10陰性であり, κ優位の軽鎖制限を見ることから気管支内MALTリンパ腫と診断された. 大動脈解離の保存加療終了後に, 当院血液内科でR-COP (Rituximab, Cyclophosphamide, Vincristine, Prednisolone)療法が3コース施行され, 開始後1年6か月の経過では画像上CRである. 気管支内腔にポリープを形成するMALTリンパ腫の画像所見に関しての報告は少なく, 若干の文献的考察を加えて報告する. |
---|---|
ISSN: | 1341-7053 |