はじめに

名古屋市衛生研究所所報第63号の発刊をご報告申し上げます. 昨年, 4月に発生した熊本地震は九州地方に甚大な被害をもたらしたことは記憶の新しいところですが, またしても, 今年の7月に九州地方の北部において記録的な豪雨による大規模災害が発生しました. 福岡県や大分県などの被災地の皆様には心からお見舞い申し上げるとともに, 一日も早い復興をお祈り申し上げます. 昨年4月に感染症法が改正され, 長年の懸案であった地方衛生研究所の法的な根拠が内容的に位置づけられました. 検査の質の向上を図るために, 標準作業書の整備, 検査区分責任者の設置などを進めるとともに, 新たに創設された季節性インフルエンザに関する指定提出機関制度については, 法改正による責任の重さを痛感しているところです.