看護基礎教育における無菌操作技術の習得に微粒子可視化システムがもたらす学習効果

目的:看護基礎教育課程における無菌操作の技術習得に向け、微粒子可視化システム(FPVS)介入による学習効果を比較検討し、FPVSの有用性を明らかにすることである。方法:介入研究を用いた。A大学看護学部で「無菌操作」の技術を初めて履修する研究同意の得られた2年生81名を対象とした。学生をFPVS介入群と対照群の2群に分け、無菌操作の演習を2回実施した。各群の演習室を2ヶ所に分け、介入群は無菌操作の技術をFPVSの前で実施した。技術試験後、学生に無菌操作の技術習得に向けて必要な知識、技術は何かについて質問紙調査した。得られた回答は分析の視点を定め群毎にコード化し、意味内容の類似性、異質性に基づき分...

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Veröffentlicht in:日本シミュレーション医療教育学会雑誌 2023, Vol.11, pp.34-42
Hauptverfasser: 飛世, 真理子, 齊藤, 可紗, 斉藤, しのぶ
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:看護基礎教育課程における無菌操作の技術習得に向け、微粒子可視化システム(FPVS)介入による学習効果を比較検討し、FPVSの有用性を明らかにすることである。方法:介入研究を用いた。A大学看護学部で「無菌操作」の技術を初めて履修する研究同意の得られた2年生81名を対象とした。学生をFPVS介入群と対照群の2群に分け、無菌操作の演習を2回実施した。各群の演習室を2ヶ所に分け、介入群は無菌操作の技術をFPVSの前で実施した。技術試験後、学生に無菌操作の技術習得に向けて必要な知識、技術は何かについて質問紙調査した。得られた回答は分析の視点を定め群毎にコード化し、意味内容の類似性、異質性に基づき分離、統合しカテゴリ化した。結果:質問紙は72名より回収し、介入群36部、対照群36部であった(回収率88.9%)。分析の結果、介入群は103コード、29サブカテゴリ、12カテゴリに集約された。12カテゴリは、【落下菌の存在を意識化する】【患者の安全・安楽・自立を満たす】などである。対照群は99コード、17サブカテゴリ、9カテゴリに集約された。9カテゴリとは、【目に見えない落下菌の存在をイメージする】などである。考察:FPVSの活用は、単に技術の上達を目指すのではなく、学生が看護技術を対象のために使う技術であることを認識し、適切な行為に向けた判断力を養うことができ有用であることが示唆された。
ISSN:2187-9281
2436-4452
DOI:10.50950/jasehp.2023-11-11