日本人一流競技者における競技開始年齢およびトップパフォーマンスに至るまでの期間: 競技種目差および男女差に着目して

「I 緒言」 国際競技力を高めていくために, より潜在能力の高いジュニア競技者を発掘および育成していくことは重要な検討課題の1つとなっている(Gullich and Emrich, 2006). 一般に, タレント発掘からエリート競技者へ到達するためには, (1)早期専門化(Gullich and Emrich, 2014), (2)トレーニング期間が長いこと(10年あるいはそれ以上, Baker et al., 2006 ; Gullich and Emrich, 2014)などが重要とされている. しかし実際には, それらと相反する知見も数多く報告されている. まず, 早期専門化に関して,...

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Veröffentlicht in:体育学研究 2022, Vol.67, pp.303-317
Hauptverfasser: 池田, 達昭, 勝亦, 陽一, 鈴木, 康弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I 緒言」 国際競技力を高めていくために, より潜在能力の高いジュニア競技者を発掘および育成していくことは重要な検討課題の1つとなっている(Gullich and Emrich, 2006). 一般に, タレント発掘からエリート競技者へ到達するためには, (1)早期専門化(Gullich and Emrich, 2014), (2)トレーニング期間が長いこと(10年あるいはそれ以上, Baker et al., 2006 ; Gullich and Emrich, 2014)などが重要とされている. しかし実際には, それらと相反する知見も数多く報告されている. まず, 早期専門化に関して, Law et al. (2008)は, 新体操の超エリート競技者とそれ以下のレベルの競技者を対象に, 競技専門化の時期について検討した. その結果, 両群の間には差はなかったことを示した. Gullich and Emrich(2012)は, 競技水準に幅のあるドイツのジュニア競技者4,686名を対象に, 7年間にわたってパフォーマンス(自転車エルゴメーター, 陸上ホッケー, ボート, 卓球, ウエイトリフティング, レスリング)の推移を追跡調査した.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.21063