女子高校生における女性特有の健康障害の実態: 知識の状況に着目して
「I 緒言」 我が国の青少年における現代的な健康課題は, 近年多様にみられ, 深刻化しているものが目立つ. とりわけ, 身体の発育発達に関わる問題は, 第二次性徴のみられる思春期にあって, 重要な課題となっている. その1つとして, 女子高校生における「痩せ」が挙げられ, 学校保健上の問題となっている. 例えば, Body Mass Index (以下「BMI」と略す)による体型分類では, 女子高校生の25.5%が痩せの状態であることが報告されている(石田ほか, 2016). こうした女子高校生の痩せは, 不定愁訴, 低骨量, 低体重児出産などの問題を助長することが指摘されており, 健康面の悪...
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Veröffentlicht in: | 体育学研究 2021, Vol.66, pp.551-559 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I 緒言」 我が国の青少年における現代的な健康課題は, 近年多様にみられ, 深刻化しているものが目立つ. とりわけ, 身体の発育発達に関わる問題は, 第二次性徴のみられる思春期にあって, 重要な課題となっている. その1つとして, 女子高校生における「痩せ」が挙げられ, 学校保健上の問題となっている. 例えば, Body Mass Index (以下「BMI」と略す)による体型分類では, 女子高校生の25.5%が痩せの状態であることが報告されている(石田ほか, 2016). こうした女子高校生の痩せは, 不定愁訴, 低骨量, 低体重児出産などの問題を助長することが指摘されており, 健康面の悪影響が懸念されている. 江澤(2001)によれば, 女性の誤ったダイエットによる痩せは, 成長過程において低栄養状態に陥ることから, 月経の消失によるエストロゲンの分泌低下に伴う骨破壊の亢進により, 極度な低骨密度が促進されることが指摘されている. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.20101 |