ドロップクリーンにおける台高と付加重量が地面反力および下肢3関節のキネティクスに及ぼす影響

「V 要約」本研究では, 下肢のプライオメトリック理論を応用したクリーンであるドロップクリーンの負荷特性について明らかにすることを目的とした. 陸上競技の跳躍種目を専門とする体育専攻の男子大学生12名を対象に, 付加重量と台高を変化させた4種類のドロップクリーンを行わせ, 下降および上昇局面におけるキネティクスの各変数を算出した. 本研究から得られた主な結果は, 以下の通りである. (1)ドロップクリーンはハングパワークリーンと比較して, 地面反力, 股関節トルクパワー, 足関節トルクおよびトルクパワーが大きいことが示された. (2)ドロップクリーンの下降局面では, 下肢3関節の中でも特に股関...

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Veröffentlicht in:体育学研究 2018/06/10, Vol.63(1), pp.199-214
Hauptverfasser: 林, 陵平, 吉田, 拓矢, 木越, 清信
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「V 要約」本研究では, 下肢のプライオメトリック理論を応用したクリーンであるドロップクリーンの負荷特性について明らかにすることを目的とした. 陸上競技の跳躍種目を専門とする体育専攻の男子大学生12名を対象に, 付加重量と台高を変化させた4種類のドロップクリーンを行わせ, 下降および上昇局面におけるキネティクスの各変数を算出した. 本研究から得られた主な結果は, 以下の通りである. (1)ドロップクリーンはハングパワークリーンと比較して, 地面反力, 股関節トルクパワー, 足関節トルクおよびトルクパワーが大きいことが示された. (2)ドロップクリーンの下降局面では, 下肢3関節の中でも特に股関節における力発揮が大きく, 上昇局面では, 足関節における力・パワー発揮が大きいことが示された. (3)付加重量を増加させた際には, 下降局面における足関節トルク, 上昇局面における股関節および足関節の関節トルクおよびトルクパワーが増大し, 台高を上昇させた際には, 下降局面における足関節トルクおよびトルクパワーが増大することが示された. (4)力学的エネルギーの大きさが同一であっても, 速度の割合が大きい場合には質量の割合が大きい場合と比較して, 下降局面における地面反力が大きいことが示された. また, 質量の割合が大きい場合には速度の割合が大きい場合と比較して, 上昇局面における地面反力, 股関節トルク, 足関節トルクパワーが大きいことが示された. 本研究で得られた結果は, ドロップクリーンにおいて用いる付加重量と台高の大きさを選択する際に有益な知見になることが考えられる.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.17060