クラシックバレエ特有の立位姿勢保持能力と体幹筋の発達特性との関係

「1. 緒言」バレエは幼少期からの継続した訓練が必要であり, 高いテクニックを要求される舞台芸術である. 近年日本では様々な年齢層で趣味としてバレエレッスンに参加する人の増加が見られ(海野ほか, 2012), 芸術的側面だけでなく, 運動としてのバレエが多くの人に注目されるようになってきた. 一方で, バレエは表現媒体を人の身体としていながら, 自然科学的根拠に基づいた先行研究は多いとはいえない. バレエには独特の姿勢や動作が多く存在し, バレエダンサーは脊柱の生理的弯曲ができるだけ小さくなるようなバレエの姿勢―バレエの現場では引き上げ姿勢と呼ばれる―(以下「バレエ姿勢」と略す)をとり, かつ...

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Veröffentlicht in:体育学研究 2016, Vol.61(2), pp.815-825
Hauptverfasser: 末吉, のり子, 太田, 玉紀, 村山, 敏夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 緒言」バレエは幼少期からの継続した訓練が必要であり, 高いテクニックを要求される舞台芸術である. 近年日本では様々な年齢層で趣味としてバレエレッスンに参加する人の増加が見られ(海野ほか, 2012), 芸術的側面だけでなく, 運動としてのバレエが多くの人に注目されるようになってきた. 一方で, バレエは表現媒体を人の身体としていながら, 自然科学的根拠に基づいた先行研究は多いとはいえない. バレエには独特の姿勢や動作が多く存在し, バレエダンサーは脊柱の生理的弯曲ができるだけ小さくなるようなバレエの姿勢―バレエの現場では引き上げ姿勢と呼ばれる―(以下「バレエ姿勢」と略す)をとり, かつ股関節から下肢を外旋(以下「ターンアウト」と略す)した状態で高い身体能力を発揮する必要がある(クリッピンガー, 2013; ローソン, 1995; スパージャー, 1990). 特定のスポーツ種目に専門的に取り組むことで, その動作に働く筋肉の形態が変化する結果, 筋肉のつき方にはその競技種目の特性が反映すると報告されている(星川ほか, 2006; 久野ら, 2001; 角田ほか, 1986).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.15055