体育授業における大学生の主観的恩恵評価およびその大学適応感に及ぼす影響性

「問題と目的」戦後以降, 大学への進学率は上昇が続き, 最近では50%を上回り過去最高となっている(文部科学省, 2015a). またわが国の高等教育は, ユニバーサル・アクセス型の時代を迎え, 大学の大衆化が進展しているとも言われている. この状況に伴って従来, 大学には進学しなかった層の学生を迎えることとなり, 大学生の就学状況にも変化が現れている. '11年度に実施された調査結果によると大学生の休学率は2.72%に, また退学率は1.32%へと増加している. これらを理由別の経年推移で見た場合, 他の理由に比べ消極的理由(学業不振や意欲減退など)によるものが最も多くなっている(...

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Veröffentlicht in:体育学研究 2016, Vol.61(2), pp.537-554
Hauptverfasser: 西田, 順一, 橋本, 公雄, 木内, 敦詞, 堤, 俊彦, 山本, 浩二, 谷本, 英彰
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「問題と目的」戦後以降, 大学への進学率は上昇が続き, 最近では50%を上回り過去最高となっている(文部科学省, 2015a). またわが国の高等教育は, ユニバーサル・アクセス型の時代を迎え, 大学の大衆化が進展しているとも言われている. この状況に伴って従来, 大学には進学しなかった層の学生を迎えることとなり, 大学生の就学状況にも変化が現れている. '11年度に実施された調査結果によると大学生の休学率は2.72%に, また退学率は1.32%へと増加している. これらを理由別の経年推移で見た場合, 他の理由に比べ消極的理由(学業不振や意欲減退など)によるものが最も多くなっている(内田, 2014). 同時に大学生では, 自己主張の乏しさや他者と上手く付き合えないといったコミュニケーションスキルの不足, また抑うつや引きこもりなどのメンタルヘルスの不調などが頻繁に指摘されており, またこれらに関連し休学, 退学, 留年といった大学での不適応状態を呈しているとの報告が頻繁になされている(一宮ほか, 2003; 坂口, 2009; 内田, 2007, 2014).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.16016