背面跳びの踏切を遠くするための新しい方法論的アプローチの提案

「I. 研究のねらい」背面跳びにおいてバーの過度に近くで踏切ることは走高跳における代表的な技術的問題のひとつと見なされる. 背面跳びにおいてバーの過度に近くで踏切ると, 相対的に急峻な角度で踏切ることになり, これによって踏切脚にかかる負担は増大する. 踏切脚にかかる高い負荷は, 踏切脚の足や膝関節の怪我を誘発するとともに, 踏切脚の「つぶれ」を引き起こすことを通じて助走スピードの利用も制限する. また, バーの過度に近くで踏切ると, 上昇中の動作や踏切動作そのものによってバーに接触するリスクも負うことになる. 踏切がバーに近い選手の試技にバーを避けながら踏切を行っている動きが観察されることも...

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Veröffentlicht in:体育学研究 2014, Vol.59(1), pp.297-314
1. Verfasser: 渡辺, 輝也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 研究のねらい」背面跳びにおいてバーの過度に近くで踏切ることは走高跳における代表的な技術的問題のひとつと見なされる. 背面跳びにおいてバーの過度に近くで踏切ると, 相対的に急峻な角度で踏切ることになり, これによって踏切脚にかかる負担は増大する. 踏切脚にかかる高い負荷は, 踏切脚の足や膝関節の怪我を誘発するとともに, 踏切脚の「つぶれ」を引き起こすことを通じて助走スピードの利用も制限する. また, バーの過度に近くで踏切ると, 上昇中の動作や踏切動作そのものによってバーに接触するリスクも負うことになる. 踏切がバーに近い選手の試技にバーを避けながら踏切を行っている動きが観察されることもあるが, こうした場合には, 当然のことながら, 踏切の十分な実施は妨げられる. いずれにしても, 背面跳びにおいてバーの過度に近くで踏切ることを定着させてしまうと達成記録の停滞や低迷が生じうる.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.13015