棒高跳びの助走におけるストライド調整様式:ストライド調整開始位置に着目して
「I. 緒言」棒高跳は, 陸上競技において唯一用具を用いて身体を移動させる競技であり, 助走で得た運動エネルギーをポールに伝達することによってポールを曲げ, 鉛直方向の力へと変換することによって跳躍高を競う競技である(高松, 2003). 淵本ほか(1994)は, 世界一流棒高跳選手を対象とした動作分析において, 助走速度と最大重心高の間に高い正の相関があったと報告している. また, 澤野ほか(2008)は, 日本一流棒高跳選手, 及び学生競技者を対象に動作分析を行い, 踏切速度と競技記録との間に高い正の相関があったとしている. さらに, Steben(1970)は, 跳躍高を従属変数とした重...
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Veröffentlicht in: | 体育学研究 2012, Vol.57(1), pp.47-57 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」棒高跳は, 陸上競技において唯一用具を用いて身体を移動させる競技であり, 助走で得た運動エネルギーをポールに伝達することによってポールを曲げ, 鉛直方向の力へと変換することによって跳躍高を競う競技である(高松, 2003). 淵本ほか(1994)は, 世界一流棒高跳選手を対象とした動作分析において, 助走速度と最大重心高の間に高い正の相関があったと報告している. また, 澤野ほか(2008)は, 日本一流棒高跳選手, 及び学生競技者を対象に動作分析を行い, 踏切速度と競技記録との間に高い正の相関があったとしている. さらに, Steben(1970)は, 跳躍高を従属変数とした重回帰分析を行い, 踏切速度を最も重要な因子として挙げている. このように, 棒高跳において大きな跳躍高を獲得するためには, 助走速度及び踏切速度が重要な要因であることが広く知られている. Lee et al.(1982)やHay(1988), Hay and Koh(1988), Scott et al.(1997)の一連の研究によれば, 棒高跳と同様に直走路での助走を行う走幅跳の助走前半において, 選手はステレオタイプな助走プログラムを実行することによってストライド長の蓄積誤差を最小限に抑えようと試みる. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.11081 |