中咽頭巨大AVMに対する硬化療法施行例

動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)とは動脈と静脈の間に毛細血管を介さずnidusと呼ばれる異常血管が存在する血管奇形である.今回われわれは中咽頭に発生した巨大動静脈奇形に対し血管内塞栓術と直接穿刺での硬化療法を併用した一例を経験したので報告する.症例は17歳7ヵ月,男性.主訴は吐血,鼻出血.精査の結果,中咽頭動静脈奇形の診断に至り,塞栓術を施行したが,術後出血を繰り返すため塞栓術に加え経口腔的に直接穿刺での硬化療法を施行.術後8ヵ月現在再増大なく経過している.AVMに対する治療法は確立されておらず,治療に難渋することが多いが,口腔咽頭内に発生したAVMに...

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Veröffentlicht in:口腔・咽頭科 2019, Vol.32(2), pp.127-133
Hauptverfasser: 眞﨑, 達也, 菅原, 一真, 堀, 健志, 津田, 潤子, 広瀬, 敬信, 橋本, 誠, 山下, 裕司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)とは動脈と静脈の間に毛細血管を介さずnidusと呼ばれる異常血管が存在する血管奇形である.今回われわれは中咽頭に発生した巨大動静脈奇形に対し血管内塞栓術と直接穿刺での硬化療法を併用した一例を経験したので報告する.症例は17歳7ヵ月,男性.主訴は吐血,鼻出血.精査の結果,中咽頭動静脈奇形の診断に至り,塞栓術を施行したが,術後出血を繰り返すため塞栓術に加え経口腔的に直接穿刺での硬化療法を施行.術後8ヵ月現在再増大なく経過している.AVMに対する治療法は確立されておらず,治療に難渋することが多いが,口腔咽頭内に発生したAVMに対し経口腔的な直接穿刺を行うことで良好な経過を得られる可能性がある.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.32.127