当院で経験したレミエール症候群の 1 例

レミエール症候群は嫌気性菌による咽頭感染症が内頸静脈の血栓症を引き起こし, 肺・関節などの転移性感染巣や, 敗血症を引き起こす疾患群である. 起因菌として嫌気性菌である Fusobacterium 属が同定されることが多く, 元来健康な若年者に発症し, 死亡率が高い. 今回, 早期診断が可能であったレミエール症候群を経験したので報告する. 症例は22歳男性, 発熱, 右頸部腫脹を自覚し, 意識障害も出現したため当院受診となった. 造影 CT にて右内頸静脈血栓像を認め, 血液培養にて Fusobacterium necrophorum が同定されたためレミエール症候群の診断となった. 早期の診...

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Veröffentlicht in:口腔・咽頭科 2017/06/10, Vol.30(2), pp.257-260
Hauptverfasser: 冨岡, 亮太, 岡崎, 賀子, 勝部, 泰彰, 高瀬, 聡一郎, 島田, 理恵, 縣, 愛弓, 塚原, 清彰
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:レミエール症候群は嫌気性菌による咽頭感染症が内頸静脈の血栓症を引き起こし, 肺・関節などの転移性感染巣や, 敗血症を引き起こす疾患群である. 起因菌として嫌気性菌である Fusobacterium 属が同定されることが多く, 元来健康な若年者に発症し, 死亡率が高い. 今回, 早期診断が可能であったレミエール症候群を経験したので報告する. 症例は22歳男性, 発熱, 右頸部腫脹を自覚し, 意識障害も出現したため当院受診となった. 造影 CT にて右内頸静脈血栓像を認め, 血液培養にて Fusobacterium necrophorum が同定されたためレミエール症候群の診断となった. 早期の診断にて救命可能であったが, 診断の遅れは致死的な結果を招く疾患であり, 日常診療においても念頭におくべきである.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.30.257