亜鉛欠乏ラット舌の形態学的変化に対する亜鉛製剤ポラプレジンクの効果

味覚障害に対する亜鉛製剤ポラプレジンクの効果を確認するため, 味覚障害の動物モデルである亜鉛欠乏ラットにポラプレジンク1, 3及び10mg/kgを4週間反復経口投与し, 舌の病理組織学的変化を観察した. その結果, 亜鉛欠乏食群では舌上皮に錯角化が観察され, さらに味蕾細胞の増殖能の低下が認められた. 一方, ポラプレジンク投与群では上皮の錯角化は消失し, 味蕾細胞の増殖能も正常レベルに回復した. また, 味蕾細胞の増殖能の低下は投与後2週間で, 錯角化は投与後3週間で正常レベルに回復することが明らかとなった. これらの結果は, 味覚障害治療におけるポラプレジンクの有用性を示唆するものである....

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Veröffentlicht in:口腔・咽頭科 2011, Vol.24(2), pp.121-127
Hauptverfasser: 木ノ本, 寿子, 澤多, 美和, 米良, 幸典
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:味覚障害に対する亜鉛製剤ポラプレジンクの効果を確認するため, 味覚障害の動物モデルである亜鉛欠乏ラットにポラプレジンク1, 3及び10mg/kgを4週間反復経口投与し, 舌の病理組織学的変化を観察した. その結果, 亜鉛欠乏食群では舌上皮に錯角化が観察され, さらに味蕾細胞の増殖能の低下が認められた. 一方, ポラプレジンク投与群では上皮の錯角化は消失し, 味蕾細胞の増殖能も正常レベルに回復した. また, 味蕾細胞の増殖能の低下は投与後2週間で, 錯角化は投与後3週間で正常レベルに回復することが明らかとなった. これらの結果は, 味覚障害治療におけるポラプレジンクの有用性を示唆するものである.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.24.121