多用途小型の光電式容積脈波ピックアップ

【要約】発光ダイオード(LED)と光トランジスタ(Ptr)が一体のフォトリフレクタ(4×4×2mm)を使用して, 光電容積脈波のピックアップを作製した. 若干の加工後にこのデバイス周辺をエポキシ樹脂でモールドし, 小型のピックアップに仕上げた. 従って, 両面接着テープを用いて装着することにより, 皮膚上ならばどの部位にも適用可能な多用途型となっている. 従来型のタングステンランプ光源とは異なり, LEDの発光スペクトルは近赤外の狭い領域に限局している. それ故, 脈波測定時に擾乱因となる可視光が無視できる. またPtrの受光スペクトル幅はLEDの発光スペクトル幅と重畳しているので, 測定原則...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:生理心理学と精神生理学 1996, Vol.14(1), pp.9-16
Hauptverfasser: 山崎, 勝男, 宮下, 彰夫, 多喜乃, 亮介, 高澤, 則美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【要約】発光ダイオード(LED)と光トランジスタ(Ptr)が一体のフォトリフレクタ(4×4×2mm)を使用して, 光電容積脈波のピックアップを作製した. 若干の加工後にこのデバイス周辺をエポキシ樹脂でモールドし, 小型のピックアップに仕上げた. 従って, 両面接着テープを用いて装着することにより, 皮膚上ならばどの部位にも適用可能な多用途型となっている. 従来型のタングステンランプ光源とは異なり, LEDの発光スペクトルは近赤外の狭い領域に限局している. それ故, 脈波測定時に擾乱因となる可視光が無視できる. またPtrの受光スペクトル幅はLEDの発光スペクトル幅と重畳しているので, 測定原則の理にもかなっている. タングステンランプは熱光を出すが, LEDは出さない. 従って, 温熱による局所皮膚血管反射は無視できる. 従来型のCds受光部には温度の影響と光照射の残効がつきまとった. しかし, Ptrにはこのような欠点がほとんどない. 被験者に適用した結果, 装着部位に温熱感を覚えたという報告はなく, 長時間の測定時にもアーチファクトフリーの記録が得られた. このような点から, 我々が開発した小型の光電式容積脈波ピックアップは, 容積が嵩張りかつ性能上の問題も多い従来型に比較して, 容積脈波の基準を大幅に満たした製品となっている.
ISSN:0289-2405
2185-551X
DOI:10.5674/jjppp1983.14.9