発達の最近接領域とは何か ; 助産学教育のための学習理論
「要旨」状況論的学習論の基盤となる理論のひとつにヴィゴツキーの理論がある. その理論に, 生涯にわたって他者との関係の中で学習し成長し続ける人間をモデルとした「発達の最近接領域」という概念がある. 本稿では状況論的学習論の助産学教育への採用を前提に「発達の最近接領域」の基本的な理解を目指す. 「はじめに」「心をもつ者」として周囲に扱われることによって, また, そのことだけによって人の心は発生し成長するという. 現代における認知心理学の考え方だ. このような認知科学と視座を共有する学習観に状況論的学習論がある. 状況論的学習論は学習者個人への知識の蓄積としての学習ではなく, さまざまな相互行為...
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Veröffentlicht in: | 茨城県立医療大学紀要 2014-03, Vol.19, p.161-163 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」状況論的学習論の基盤となる理論のひとつにヴィゴツキーの理論がある. その理論に, 生涯にわたって他者との関係の中で学習し成長し続ける人間をモデルとした「発達の最近接領域」という概念がある. 本稿では状況論的学習論の助産学教育への採用を前提に「発達の最近接領域」の基本的な理解を目指す. 「はじめに」「心をもつ者」として周囲に扱われることによって, また, そのことだけによって人の心は発生し成長するという. 現代における認知心理学の考え方だ. このような認知科学と視座を共有する学習観に状況論的学習論がある. 状況論的学習論は学習者個人への知識の蓄積としての学習ではなく, さまざまな相互行為の中での変化としての学習に注目する. 近年, 医学教育を支える学習理論として, 状況論的学習論が紹介されはじめた. また, 状況論的学習論の基盤をなす概念のひとつである「発達の最近接領域zone of proximal development(以下, ZPD)」についても, 紹介の中で触れられるようになった. |
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ISSN: | 1342-0038 |