ICU入室患者の集中治療体験とICU退室3ヵ月後の精神的問題の関連:前向き観察研究

要旨 目的:ICUに入室した患者のICU退室3ヵ月後の精神的問題の実態および集中治療体験と精神的問題の関連を明らかにすること 方法:ICUに48時間以上在室し,人工呼吸療法を行った成人患者201名に縦断調査を行った.ICU退室早期に集中治療体験,ICU退室3ヵ月後にpost-traumatic stress disorder(PTSD),不安,抑うつ症状を測定した. 結果:141名が調査を完了した.ICU退室3ヵ月後の臨床上問題となるPTSD,不安,抑うつ症状の有病割合は17.0,19.9,36.9%で,43.3%がいずれかに該当した.集中治療体験は精神的問題との関連を示さず,ICU入室中の不...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2021, Vol.41, pp.414-422
Hauptverfasser: 岩谷 美貴子, 伊藤 真理, 足羽 孝子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:ICUに入室した患者のICU退室3ヵ月後の精神的問題の実態および集中治療体験と精神的問題の関連を明らかにすること 方法:ICUに48時間以上在室し,人工呼吸療法を行った成人患者201名に縦断調査を行った.ICU退室早期に集中治療体験,ICU退室3ヵ月後にpost-traumatic stress disorder(PTSD),不安,抑うつ症状を測定した. 結果:141名が調査を完了した.ICU退室3ヵ月後の臨床上問題となるPTSD,不安,抑うつ症状の有病割合は17.0,19.9,36.9%で,43.3%がいずれかに該当した.集中治療体験は精神的問題との関連を示さず,ICU入室中の不穏,ICU退室早期の不安,抑うつが関連した. 結論:ICU退室3ヵ月後に40%を超える患者が精神的問題を有する現状が明らかになった.今後は,不穏および鎮静管理と精神的問題の関連の検討が必要である.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.41.414