手術看護の経験が看護師のキャリア発達に及ぼす影響

要旨 目的:手術看護を経験することが看護師のキャリア発達に及ぼす影響を明らかにする. 方法:新卒で手術室に配属後3年以上の手術看護の経験があり,手術室以外の部署に勤務する臨床経験10 年程度の看護師11名に半構造化面接を行い,質的記述的に分析した. 結果:手術看護の経験をもつ看護師は【手術看護を経験したことで歩みたい道を考える】.配置転換後は【手術室で習得した知識・技術を配置転換部署での看護に活かせる】こと等に強みを感じていた.一方で【配置転換時に手術看護では経験しない看護に戸惑う】等の困難に直面し,【配置転換部署での困難を乗り越えるために努力する】ことで【配置転換により看護師として成長する】...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2020, Vol.40, pp.187-195
Hauptverfasser: 小林 麻衣, グレッグ 美鈴
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:手術看護を経験することが看護師のキャリア発達に及ぼす影響を明らかにする. 方法:新卒で手術室に配属後3年以上の手術看護の経験があり,手術室以外の部署に勤務する臨床経験10 年程度の看護師11名に半構造化面接を行い,質的記述的に分析した. 結果:手術看護の経験をもつ看護師は【手術看護を経験したことで歩みたい道を考える】.配置転換後は【手術室で習得した知識・技術を配置転換部署での看護に活かせる】こと等に強みを感じていた.一方で【配置転換時に手術看護では経験しない看護に戸惑う】等の困難に直面し,【配置転換部署での困難を乗り越えるために努力する】ことで【配置転換により看護師として成長する】ことが示された. 結論:手術看護の経験を有する看護師には,特有な看護実践経験を踏まえて自らのキャリアの方向性を思慮する時期が存在する.配置転換時は手術看護で経験しなかった実践により苦境に陥るが,手術看護の経験はどの領域の看護にも活かせる強みとなり,職務を遂行する上でポジティブな影響を及ぼす.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.40.187