低出生体重児を育てる母親に対する保健師の支援の意図に関する記述的研究

要旨目的:低出生体重児を育てる母親に対する保健師の支援の意図を記述する.方法:保健師9名に半構造的インタビューを実施し,保健師の支援の意図を質的記述的に分析した.結果:低出生体重児を育てる母親に対する保健師の支援の意図は,【母親が脆弱な子という思いに捉われず,その子らしさを大切にできる】,【母親が育児にすべてを捧げずに,生活の中に自然に組み込める】,【母親が地域を安心した居場所とし,継続した育児ができる】であり,保健師は,これらを意図した支援を相互に関連させながら,母親が育児をしやすい状態にしていた.考察:保健師は,母親の脆弱な子という思いを意識しながら複合的な視点で支援していた.そして,母親...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2016, Vol.36, pp.220-228
Hauptverfasser: 永井 智子, 麻原 きよみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨目的:低出生体重児を育てる母親に対する保健師の支援の意図を記述する.方法:保健師9名に半構造的インタビューを実施し,保健師の支援の意図を質的記述的に分析した.結果:低出生体重児を育てる母親に対する保健師の支援の意図は,【母親が脆弱な子という思いに捉われず,その子らしさを大切にできる】,【母親が育児にすべてを捧げずに,生活の中に自然に組み込める】,【母親が地域を安心した居場所とし,継続した育児ができる】であり,保健師は,これらを意図した支援を相互に関連させながら,母親が育児をしやすい状態にしていた.考察:保健師は,母親の脆弱な子という思いを意識しながら複合的な視点で支援していた.そして,母親の子どもの見方を広げること,生活になじむ育児方法をつくりだすこと,育児をしやすい環境をつくりだすことを意図した支援を行っていた.これらは,保健師の低出生体重児の母親支援の特徴を明らかにしたものであり,今後,低出生体重児を育てる母親支援の指標として活用できる可能性があると考える.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.36.220