糖尿病看護の高度実践者による高齢者への糖尿病教育プログラム実施上の影響要因と工夫—成人との比較

要旨 目的:高度看護実践者(以下,高度実践者)による高齢者への糖尿病教育プログラム(以下,教育プログラム)実施の影響要因と工夫について,成人との比較により明らかにすることを研究目的とした. 方法:2009年9〜10月に無記名自記式調査票による郵送調査を行った.調査では,教育プログラム実施の影響要因はその頻度を4件法で,高度実践者が行っている工夫は自由記載形式で回答を求めた.なお,前者はFisherの直接確率法等の統計的手法により比較・分析をし,後者は記述内容の類似性に沿ってまとめカテゴリー化した. 結果:有効回答の93票を分析した結果,以下が明らかとなった.①教育プログラム実施の影響要因として...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2014/06/20, Vol.34(1), pp.113-122
Hauptverfasser: 杉本 知子, 白水 眞理子, 間瀬 由記, 奥井 良子, 米田 昭子, 兼松 百合子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:高度看護実践者(以下,高度実践者)による高齢者への糖尿病教育プログラム(以下,教育プログラム)実施の影響要因と工夫について,成人との比較により明らかにすることを研究目的とした. 方法:2009年9〜10月に無記名自記式調査票による郵送調査を行った.調査では,教育プログラム実施の影響要因はその頻度を4件法で,高度実践者が行っている工夫は自由記載形式で回答を求めた.なお,前者はFisherの直接確率法等の統計的手法により比較・分析をし,後者は記述内容の類似性に沿ってまとめカテゴリー化した. 結果:有効回答の93票を分析した結果,以下が明らかとなった.①教育プログラム実施の影響要因として高齢者では理解度,家族の事情,糖尿病以外の病気を挙げる割合が成人に比べて有意に高かった.②高度実践者による教育プログラム実施上の工夫として,【その人らしさと生活の質の確保】等の高齢者に特有なカテゴリーが抽出された. 考察:高度実践者は,豊富な臨床経験の中で高齢者には自立した生活の継続に対する強いニーズがあることを把握できているため,【その人らしさと生活の質の確保】を維持する関わりを意識的に行っているのではないかと考えられた.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.34.113