実習指導の受け入れが精神科病院看護職にもたらした変化

要旨 目的:精神科病院において,初めて看護学実習を受け入れることにより看護職にどのような変化がもたらされるのか,明らかにすることを目的とした. 対象と方法:実習を受け入れた病棟の看護職4名に個別インタビュー調査を,共に働くコメディカルスタッフ6名にフォーカスグループインタビュー調査を実施し,質的に分析した.また,看護職全員を対象に精神的負担を測定する自己記入式質問紙調査を行い,実習受け入れによる変化を検討した. 結果:看護職・コメディカルスタッフが共通して感じた変化は【学習量の増加】【接遇の向上】【緊張感の出現】【ケアの積極性】【ケアの工夫と試行】であった.実習病棟に所属する看護職の精神的負担...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2014-12, Vol.34 (1), p.103-112
Hauptverfasser: 長井 麻希江, 橋本 智江
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:精神科病院において,初めて看護学実習を受け入れることにより看護職にどのような変化がもたらされるのか,明らかにすることを目的とした. 対象と方法:実習を受け入れた病棟の看護職4名に個別インタビュー調査を,共に働くコメディカルスタッフ6名にフォーカスグループインタビュー調査を実施し,質的に分析した.また,看護職全員を対象に精神的負担を測定する自己記入式質問紙調査を行い,実習受け入れによる変化を検討した. 結果:看護職・コメディカルスタッフが共通して感じた変化は【学習量の増加】【接遇の向上】【緊張感の出現】【ケアの積極性】【ケアの工夫と試行】であった.実習病棟に所属する看護職の精神的負担は,実習受け入れ前後で有意な変化は認められなかった. 結論:精神科病院において初めて看護学実習を受け入れることは,看護職の学習や接遇,ケアの質の向上につながることが示唆され,有意な精神的負担の増強を伴わない可能性が示唆された.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.34.103