在宅で終末期を迎える人を介護する家族の予期悲嘆尺度の開発

要旨 目的:在宅で終末期を迎える人を介護する家族の予期悲嘆尺度を作成し,その信頼性,妥当性を検証することである. 方法:文献検討と予備調査を基に,尺度の質問原案51項目を作成した.終末期の家族を介護する「ターミナル家族」 99名から有効回答が得られ,比較群として「非ターミナル家族」(68名)にも調査し分析した. 結果:項目分析,因子分析の結果,19項目4因子「お別れ準備へのスピリチュアルペイン」「身体と生活の疲労感度」「死別への先行不安」「消耗状態」からなる尺度を作成した.本尺度は,Cronbach's α係数(0.87)など複数の信頼性係数が0.85以上で十分な内的整合性が確認でき...

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Veröffentlicht in:日本看護科学会誌 2012/12/20, Vol.32(4), pp.4_41-4_51
Hauptverfasser: 小林 裕美, 中谷 隆, 森山 美知子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 目的:在宅で終末期を迎える人を介護する家族の予期悲嘆尺度を作成し,その信頼性,妥当性を検証することである. 方法:文献検討と予備調査を基に,尺度の質問原案51項目を作成した.終末期の家族を介護する「ターミナル家族」 99名から有効回答が得られ,比較群として「非ターミナル家族」(68名)にも調査し分析した. 結果:項目分析,因子分析の結果,19項目4因子「お別れ準備へのスピリチュアルペイン」「身体と生活の疲労感度」「死別への先行不安」「消耗状態」からなる尺度を作成した.本尺度は,Cronbach's α係数(0.87)など複数の信頼性係数が0.85以上で十分な内的整合性が確認できた.外的基準としたGHQ28により基準関連妥当性,また,ターミナル家族と非ターミナル家族の比較により構成概念妥当性が確認できた. 結論:本尺度は信頼性と妥当性が確認でき,在宅で終末期を迎える人を介護する家族に活用できる可能性が示唆されたが,さらに尺度を洗練させる必要がある.
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.32.4_41