体重減少を認める認知症入所者の「食」に対する介護職員の介入

「I. はじめに」 老年期の老化徴候の一つに体重減少がある. 特に介護保険施設に入所している認知症高齢者には, 体重減少が顕著に表れる. その体重減少には認知症による摂食意欲の低下や摂食への認知低下がみられる. また, 加齢による予備能力から誤嚥性肺炎等の感染症に罹り易くなり極度の体重減少(るい痩)へと進展して死期を早める(Carrier Natalie, et al, 2006; Keller Heather H, et al, 2006; Amella Elaine, et al, 2008). 2013 年(平成25年)の65歳以上の認知症高齢者人口は, 約462万人に達し, 2002年...

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Veröffentlicht in:福井大学医学部研究雑誌 2014-01, Vol.14 (1), p.5-21
1. Verfasser: 中村陽子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」 老年期の老化徴候の一つに体重減少がある. 特に介護保険施設に入所している認知症高齢者には, 体重減少が顕著に表れる. その体重減少には認知症による摂食意欲の低下や摂食への認知低下がみられる. また, 加齢による予備能力から誤嚥性肺炎等の感染症に罹り易くなり極度の体重減少(るい痩)へと進展して死期を早める(Carrier Natalie, et al, 2006; Keller Heather H, et al, 2006; Amella Elaine, et al, 2008). 2013 年(平成25年)の65歳以上の認知症高齢者人口は, 約462万人に達し, 2002年(平成14年)からの10年間で約3倍に増加した(www.mhlw.go.jp/shingi・認知症高齢者の現状). これはこれまでの推計(青葉, 2002)を大きく超えるものである. また, 2025年には日常生活に支障をきたす症状や行動および意思疎通困難がみられる要介護認定者は認知症高齢者の60%以上を占めると予測されている(http://www.jarc.net・要介護認知症高齢者の推計).
ISSN:1348-8562