学校心臓検診全国アンケート調査

「要旨」 背景と目的:学校心臓検診の全国各地域の方法はいまだ調査されたことがなく, 今回アンケート調査を行った. 方法:708都道府県市町村医師会, 1,825都道府県市町村教育委員会にアンケートを郵送した. アンケートの回答が重複した地域を整理し, 810市町村と23都道府県の回答を対象とした. 結果:市町村からの回答では検診施行は92%が市町村単位であった. 心電図は33%の市町村で小学校4年生時も行っていた. 心電図受診率は98.5%以上であった. このうち要精密検査とした生徒は, 小学校1年生3~4%, 中学校1年生4~5%, 高校1年生6%であり, 管理されている生徒は小学校1年生1...

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Veröffentlicht in:日本小児循環器学会雑誌 2011-07, Vol.27 (4), p.187-196
Hauptverfasser: 高橋良明, 小川實, 松下享, 上田憲, 太田文夫, 佐藤雄一, 澤田陽子, 奈良井栄, 矢嶋茂裕, 渡部誠一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 背景と目的:学校心臓検診の全国各地域の方法はいまだ調査されたことがなく, 今回アンケート調査を行った. 方法:708都道府県市町村医師会, 1,825都道府県市町村教育委員会にアンケートを郵送した. アンケートの回答が重複した地域を整理し, 810市町村と23都道府県の回答を対象とした. 結果:市町村からの回答では検診施行は92%が市町村単位であった. 心電図は33%の市町村で小学校4年生時も行っていた. 心電図受診率は98.5%以上であった. このうち要精密検査とした生徒は, 小学校1年生3~4%, 中学校1年生4~5%, 高校1年生6%であり, 管理されている生徒は小学校1年生1.3%, 中学校1年生1.5~1.6%, 高校1年生1.5%であった. 1次検診の検査項目は学校医診察・問診票以外に, 心電図のみが66%, 心電図+心音図が30%であった. 1~3次検診は各自独自の方式で行われており, 検診精度の検証を行っている率は17~39%であった. 結論:今後の学校心臓検診の改善には, (1)さらなるガイドラインの充実, (2)心電図解析診断ソフトの精度の向上, (3)有所見者の管理方法も含めたデータの集積と再検討が望まれる.
ISSN:0911-1794