Senning術後心房頻拍に対する高周波カテーテルアブレーション

肺静脈血が還流する心房で発生する心房頻拍の高周波カテーテルアブレーションには, 心房中隔欠損(卵円孔開存)がない限り心房中隔穿刺法(ブロッケンブロー法)が必要である. しかしながら先天性心疾患術後例では, 外科的に形成された心房中隔, 正常と位置が異なる心房中隔, 小さな左心房の心房中隔に対しては心房中隔穿刺を行う必要があり, 正常位の卵円窩が存在する心房中隔に対する穿刺より, その難易度は高い. したがって梶山論文のように中隔穿刺を行う工夫(CT, 経食道エコーを用いた穿刺部位・穿刺方向の決定)は, 中隔穿刺をより安全にし, 肺静脈血が還流する心房内の十分なマッピングを行うために重要である....

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Veröffentlicht in:日本小児循環器学会雑誌 2008-09, Vol.24 (5), p.647-649
1. Verfasser: 牛ノ濱大也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:肺静脈血が還流する心房で発生する心房頻拍の高周波カテーテルアブレーションには, 心房中隔欠損(卵円孔開存)がない限り心房中隔穿刺法(ブロッケンブロー法)が必要である. しかしながら先天性心疾患術後例では, 外科的に形成された心房中隔, 正常と位置が異なる心房中隔, 小さな左心房の心房中隔に対しては心房中隔穿刺を行う必要があり, 正常位の卵円窩が存在する心房中隔に対する穿刺より, その難易度は高い. したがって梶山論文のように中隔穿刺を行う工夫(CT, 経食道エコーを用いた穿刺部位・穿刺方向の決定)は, 中隔穿刺をより安全にし, 肺静脈血が還流する心房内の十分なマッピングを行うために重要である. われわれも肺静脈血が還流する心房(左心房)にある不整脈基質に対する高周波アブレーションは, 適切なロングシースを用いることにより安全に行えること, 左側副伝導路に対する大動脈経由の逆行性アプローチでは大動脈弁を傷つける可能性があること, 先天性心疾患合併例では体循環心室から房室弁輪へのカテーテル操作に制限があることから積極的に心房中隔穿刺を選択している.
ISSN:0911-1794