リポプロスタグランディンE1の新生児動脈管拡張作用の持続性
「要旨」 新生児動脈管拡張の目的で用いられてきた従来のPGE1-CDの効果の持続時間は比較的短いが, 最近発売されたlipo PGE1の効果の持続時間については充分に解明されていない. この研究では, 心室中隔欠損を合併しない完全大血管転換症の新生児5例でlipo PGE1の動脈管拡張作用の持続性を検討した. いずれもlipo PGE1を数日間注入して後に中止し, 中止後数日してからJatene手術を行って, 術中に動脈管の開存度を調べた. lipo PGE1の使用開始の日齢は0~2, 使用期間は3~7日間(中央値5)であった. 最大使用量は, 2.7~5ng/kg/分(中央値5), 総使用量...
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Veröffentlicht in: | 日本小児循環器学会雑誌 1992-10, Vol.8 (3), p.436-440 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」 新生児動脈管拡張の目的で用いられてきた従来のPGE1-CDの効果の持続時間は比較的短いが, 最近発売されたlipo PGE1の効果の持続時間については充分に解明されていない. この研究では, 心室中隔欠損を合併しない完全大血管転換症の新生児5例でlipo PGE1の動脈管拡張作用の持続性を検討した. いずれもlipo PGE1を数日間注入して後に中止し, 中止後数日してからJatene手術を行って, 術中に動脈管の開存度を調べた. lipo PGE1の使用開始の日齢は0~2, 使用期間は3~7日間(中央値5)であった. 最大使用量は, 2.7~5ng/kg/分(中央値5), 総使用量は1~44μg/kg(中央値14.8), 手術前にlipo PGE1を中止した期間は40~112時間(中央値51)であった. 全例にBASが施行された. lipo PGE1漸減後に著しい低酸素血症を来した症例はなかった. 全例にJatene手術を施行し, 手術時日齢は6~11(中央値9)であった. 手術時所見では, 動脈管は全例で開存し, 外径で4~8mmであった. 低体重のため手術を施行しなかった1例では, BAS後にlipo PGE1を中止し, 13日目に動脈管の閉鎖を確認した. lipo PGE1の新生児動脈管拡張作用には持続性があると結論される. |
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ISSN: | 0911-1794 |