小児の心室頻拍のRR間隔二次元表示法とトレッドミル負荷試験からみた特徴

「要旨」 小児のVT32例をホルター心電図の新しい解析方法であるRR間隔二次元表示法を用いて解析し, トレッドミル負荷試験や有効薬剤の特徴について検討した. 32例をRR間隔二次元表示法の図形から一定群, 相関群, 2種類群, 分散群, 中間群の5群に分類した. 一定群は1例を除いて, トレッドミル負荷試験では最大負荷時にVT, VPCは消失したが, 相関群では約半数が負荷増強と共に, VT, VPCは増加した. これらの特徴から一定群の機序はreentry, 相関群の機序はtriggered activityであると推測されるが, IV群の薬剤は両者に有効であった. 分散群は1例だけであった...

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Veröffentlicht in:日本小児循環器学会雑誌 1992-09, Vol.8 (2), p.251-257
Hauptverfasser: 長井典子, 西端健司, 長谷川誠一, 辻明人, 長嶋正實, 横田充弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 小児のVT32例をホルター心電図の新しい解析方法であるRR間隔二次元表示法を用いて解析し, トレッドミル負荷試験や有効薬剤の特徴について検討した. 32例をRR間隔二次元表示法の図形から一定群, 相関群, 2種類群, 分散群, 中間群の5群に分類した. 一定群は1例を除いて, トレッドミル負荷試験では最大負荷時にVT, VPCは消失したが, 相関群では約半数が負荷増強と共に, VT, VPCは増加した. これらの特徴から一定群の機序はreentry, 相関群の機序はtriggered activityであると推測されるが, IV群の薬剤は両者に有効であった. 分散群は1例だけであったが, この症例が川崎病後遺症による心筋梗塞後であったことは成人例での報告に通じるものがある. 2種類群, 中間群の機序解明には, 今後更なる検討が必要と思われた.
ISSN:0911-1794