持続性知覚性姿勢誘発めまいに対する理学療法士による前庭リハビリテーションの効果
「背景」 持続性知覚性姿勢誘発めまい(persistent postural-perceptual dizziness; PPPD)は, 3か月以上持続する浮遊感, 不安定感, 非回転性めまいを呈する慢性機能性前庭疾患である. PPPDは自然軽快することは少なく, 無治療の場合は, 7.5割程度の症例で不安やうつを続発し長期にめまい症状が持続する. また, 比較的若年に発症しやすく, 日常生活の支障度も高く, 社会的にも重要な疾患であることから, より効果的な治療が必要とされる. PPPDに対する治療としては, これまでに, 薬物治療, 前庭リハビリテーション(前庭リハ), 認知行動療法の有効...
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Veröffentlicht in: | Equilibrium Research 2024/06/30, Vol.83(3), pp.163-172 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「背景」 持続性知覚性姿勢誘発めまい(persistent postural-perceptual dizziness; PPPD)は, 3か月以上持続する浮遊感, 不安定感, 非回転性めまいを呈する慢性機能性前庭疾患である. PPPDは自然軽快することは少なく, 無治療の場合は, 7.5割程度の症例で不安やうつを続発し長期にめまい症状が持続する. また, 比較的若年に発症しやすく, 日常生活の支障度も高く, 社会的にも重要な疾患であることから, より効果的な治療が必要とされる. PPPDに対する治療としては, これまでに, 薬物治療, 前庭リハビリテーション(前庭リハ), 認知行動療法の有効性が報告されている. 薬物治療については, 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI), セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が, めまい症状や日常生活支障度の緩和に有用で, 5~6.5割程度の患者が薬物治療に反応すると報告されているが, 副作用のために治療を中断する症例や効果がない症例が2~4割と少なくない. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.83.163 |