診断・治療経過において NPQ が有用であったメニエール病合併 PPPD 例

「緒言」持続性知覚性姿勢誘発めまい (persistent postural-perceptual dizziness : PPPD) は, 3か月以上持続する浮動感, 不安定感, 非回転性めまいを主訴とし, 立位姿勢・歩行, 能動的あるいは受動的な体動, 動くものや複雑な視覚パターンを見た時に増悪する慢性めまい疾患である. 罹患患者は多く, 日本のめまい統計では診断がつかないめまい症は20~25%におよぶが, その約2/3がPPPDであるという報告もある. PPPDは長期にわたり生活に支障をきたし, 社会的損失の大きい疾患である. PPPDは多くの場合, 良性頭位発作性めまい症 (benig...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2023/06/30, Vol.82(3), pp.195-200
Hauptverfasser: 清水, 蓉子, 森田, 由香, 北澤, 明子, 八木, 千裕, 山岸, 達矢, 大島, 伸介, 泉, 修司, 堀井, 新
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」持続性知覚性姿勢誘発めまい (persistent postural-perceptual dizziness : PPPD) は, 3か月以上持続する浮動感, 不安定感, 非回転性めまいを主訴とし, 立位姿勢・歩行, 能動的あるいは受動的な体動, 動くものや複雑な視覚パターンを見た時に増悪する慢性めまい疾患である. 罹患患者は多く, 日本のめまい統計では診断がつかないめまい症は20~25%におよぶが, その約2/3がPPPDであるという報告もある. PPPDは長期にわたり生活に支障をきたし, 社会的損失の大きい疾患である. PPPDは多くの場合, 良性頭位発作性めまい症 (benign paroxysmal positional vertigo : BPPV) やメニエール病などの急性または発作性の前庭疾患に続発するため, 特にそれら先行疾患が併存する場合, 慢性化し症状に変化があるにもかかわらず, 先行疾患の診断のみでPPPDが続発していることを見逃されている例が多い.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.82.195