4. MLF (Medial longitudinal fasciculus: 内側縦束) 症候群・One-and-a-half症候群
「[I] MLF(Medial longitudinal fasciculus:内側縦束)症候群」「1. はじめに(定義・歴史的背景など)」本症候群は, 内側縦束(MLF)の障害に起因する病態である. 責任病巣が, 外転神経核レベルから動眼神経核レベルまでの区間のMLF内上行性神経線維束障害と考えられる事から, 核間性眼筋麻痺(internuclear ophthalmoplegia:INO)とも呼ばれる. むしろ, 欧米誌では, このINOの用語を用いる論文が多い. 主な所見として, (1)障害側の眼球の反対側への側方注視時における内転障害(2)反対側の眼球の外転時に単眼性眼振(解離性眼振:...
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Veröffentlicht in: | Equilibrium Research 2022/12/31, Vol.81(6), pp.473-490 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「[I] MLF(Medial longitudinal fasciculus:内側縦束)症候群」「1. はじめに(定義・歴史的背景など)」本症候群は, 内側縦束(MLF)の障害に起因する病態である. 責任病巣が, 外転神経核レベルから動眼神経核レベルまでの区間のMLF内上行性神経線維束障害と考えられる事から, 核間性眼筋麻痺(internuclear ophthalmoplegia:INO)とも呼ばれる. むしろ, 欧米誌では, このINOの用語を用いる論文が多い. 主な所見として, (1)障害側の眼球の反対側への側方注視時における内転障害(2)反対側の眼球の外転時に単眼性眼振(解離性眼振:dissociated nystagmus)及び(3)輻輳は保たれ, 両眼とも内転は可能, など三徴がよく知られている. しかしながら, MLF内には, 水平眼球運動に関わる神経線維のみならず, 垂直性眼球運動に関わる神経線維も同様に走行していることから, 垂直性眼球運動にも障害が認められる場合が多い. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.81.473 |