慢性期めまい平衡障害患者における Dual-task Timed Up and Go test と臨床指標の関連

「緒言」我々は, これまでめまい平衡障害患者における複数の動的バランス指標を検討してきた. 慢性期のめまい平衡障害では, 日常生活動作における歩行能力をより反映するDynamic Gait Index (以下, DGI), Functional Gait Assessment (以下, FGA) で約半数が転倒リスクありと判定され, これらの指標の有用性を明らかにした. 一方, Timed Up and Go Test (以下, TUG) は, 対象者全体では転倒リスクありと判定される割合が少なく, 有用性は高齢者に限定していた. TUGは立ち上がる, 歩く, ターンする, 座るなど基本的な移...

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Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2021/12/31, Vol.80(6), pp.558-564
Hauptverfasser: 荻原, 啓文, 加茂, 智彦, 田中, 亮造, 加藤, 巧, 浅見, 正人, 遠藤, まゆみ, 角田, 玲子, 伏木, 宏彰
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」我々は, これまでめまい平衡障害患者における複数の動的バランス指標を検討してきた. 慢性期のめまい平衡障害では, 日常生活動作における歩行能力をより反映するDynamic Gait Index (以下, DGI), Functional Gait Assessment (以下, FGA) で約半数が転倒リスクありと判定され, これらの指標の有用性を明らかにした. 一方, Timed Up and Go Test (以下, TUG) は, 対象者全体では転倒リスクありと判定される割合が少なく, 有用性は高齢者に限定していた. TUGは立ち上がる, 歩く, ターンする, 座るなど基本的な移動要素で構成され, 特別な機器を要さず時間もかからない簡便な検査である. 開眼片脚起立時間とともに運動器不安定症の指標であり, 転倒リスクの評価にもよく用いられる. 複数の検査を行い評価することは理想的ではあるが, 臨床現場では比較的容易な課題であるTUGをベースとした検査法により歩行や転倒リスクに関してより多くの情報を得られることが望ましい.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.80.558