めまいの診断手順 ; 問診による初期区分と急性めまいにおける脳卒中鑑別の Strategy

「はじめに」めまいが主訴となる疾患は多岐にわたる. もし網羅的に診断を考えるのであれば, 可能性のある全ての疾患について, その特徴に合致するかどうかをひとつずつ検証することになる. しかしそれは当然非効率で, 実際には, 問診と簡便に得られる理学的所見からまず鑑別すべき疾患を限定し, 検査を追加, 診断を進めていく. このような診断の進め方は, これまでに多くの臨床家から提案されており, 時代の流れとともに整理されて来ていると思われる. まためまいは救急疾患として受診することも多く, この場合には, 細かく診断名を確定することよりも, 脳卒中などの重篤な疾患の鑑別を効率的にすすめる必要がある...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2021/12/31, Vol.80(6), pp.516-526
Hauptverfasser: 永田, 明弘, 武田, 浩暉, 宇野, 敦彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」めまいが主訴となる疾患は多岐にわたる. もし網羅的に診断を考えるのであれば, 可能性のある全ての疾患について, その特徴に合致するかどうかをひとつずつ検証することになる. しかしそれは当然非効率で, 実際には, 問診と簡便に得られる理学的所見からまず鑑別すべき疾患を限定し, 検査を追加, 診断を進めていく. このような診断の進め方は, これまでに多くの臨床家から提案されており, 時代の流れとともに整理されて来ていると思われる. まためまいは救急疾患として受診することも多く, この場合には, 細かく診断名を確定することよりも, 脳卒中などの重篤な疾患の鑑別を効率的にすすめる必要がある. 本総説では, 現在までに提案されているめまい診断の進め方の中で, 問診から行う初期分類と, 急性めまいの中で脳卒中を鑑別するStrategyについて, 代表的なものを比較した. その共通する考え方や, 重視する項目の差, それらの検証について調査した.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.80.516