VEMP の臨床応用 update

「はじめに」前庭誘発筋電位 (vestibular evoked myogenic potential, VEMP) は, 音刺激や電気刺激を用いて末梢前庭器, とくに耳石器を刺激し誘発される筋電位を記録する臨床検査であり, 比較的新しい前庭機能検査である. 比較的新しいとはいえ, 1992年以来の知見の積み重ねがあり, 当初は, 胸鎖乳突筋に生じる筋電位を記録する検査 (cVEMP) であったが, その後外眼筋における反応を記録する方法 (oVEMP) も行われるようになってきた. 現在, 前者は球形嚢の機能検査, 後者は卵形嚢の機能検査として位置付けられている. 本稿では, このVEMPの...

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Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2018/08/31, Vol.77(4), pp.264-270
1. Verfasser: 室伏, 利久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」前庭誘発筋電位 (vestibular evoked myogenic potential, VEMP) は, 音刺激や電気刺激を用いて末梢前庭器, とくに耳石器を刺激し誘発される筋電位を記録する臨床検査であり, 比較的新しい前庭機能検査である. 比較的新しいとはいえ, 1992年以来の知見の積み重ねがあり, 当初は, 胸鎖乳突筋に生じる筋電位を記録する検査 (cVEMP) であったが, その後外眼筋における反応を記録する方法 (oVEMP) も行われるようになってきた. 現在, 前者は球形嚢の機能検査, 後者は卵形嚢の機能検査として位置付けられている. 本稿では, このVEMPの比較的新しい話題について紹介する. 具体的には, (1) cVEMPの内リンパ水腫推定検査への応用, (2) oVEMPの上 (前) 半規管裂隙症候群 (superior canal dehiscence syndrome) の診断への応用, (3) VEMPとvHITの併用によるめまい診断について述べる.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.77.264