膜迷路障害動物モデルにおける前庭各器官の変化と可塑性について
「はじめに」末梢性めまい症は, 前庭における有毛細胞の変化だけでは臨床的に説明が不十分となる病態が未解明のまま残されている. そのため, われわれは半規管の感覚付属器であるクプラの変化について報告してきた. 蝸牛ではクプラと同じ付属器である蓋膜の異常が認知されている. 膜迷路障害動物モデル(以下, 膜迷路障害モデル)では様々なクプラ主体の変化を報告し, 膨大部有毛細胞障害が乏しいクプラ単独障害の存在も示唆してきた. 今回の報告では, クプラに加え, 膜迷路障害モデルの膨大部と卵形嚢(utricle; UT)の感覚上皮, 暗細胞の微細構造を透過型電子顕微鏡(Transmission electr...
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Veröffentlicht in: | Equilibrium Research 2016/08/31, Vol.75(4), pp.177-188 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」末梢性めまい症は, 前庭における有毛細胞の変化だけでは臨床的に説明が不十分となる病態が未解明のまま残されている. そのため, われわれは半規管の感覚付属器であるクプラの変化について報告してきた. 蝸牛ではクプラと同じ付属器である蓋膜の異常が認知されている. 膜迷路障害動物モデル(以下, 膜迷路障害モデル)では様々なクプラ主体の変化を報告し, 膨大部有毛細胞障害が乏しいクプラ単独障害の存在も示唆してきた. 今回の報告では, クプラに加え, 膜迷路障害モデルの膨大部と卵形嚢(utricle; UT)の感覚上皮, 暗細胞の微細構造を透過型電子顕微鏡(Transmission electron microscope; TEM)で観察・評価した. クプラ障害を周辺細胞との関係を含めて検討することは, 前庭器の可塑性や付属器を含めた前庭器特有の変化を推察する基礎になると考える. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.75.177 |