振子様回転検査を用いた前庭―眼反射の位相変化の検討

「はじめに」 回転検査は, 被験者に回転刺激を加え, 得られる前庭-眼反射(vestibulo-ocular reflex:VOR)を観察して前庭系の機能を評価する検査である. 回転検査に関しては過去に様々な報告がある. VORの利得は, 前庭機能を表す比較的一般的なパラメーターとして測定されることが多い. 一方, 位相の検討は本邦においての報告は少なく, 検査の際に一般的なパラメーターとして用いられることは少ない. 回転刺激を与える際, 一般的には, 被験者の外側半規管が地面と水平になるような位置に座らせて垂直軸回転刺激を加える(earth vertical axis rotation:EV...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2015/06/30, Vol.74(3), pp.207-212
Hauptverfasser: 北島, 明美, 肥塚, 泉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 回転検査は, 被験者に回転刺激を加え, 得られる前庭-眼反射(vestibulo-ocular reflex:VOR)を観察して前庭系の機能を評価する検査である. 回転検査に関しては過去に様々な報告がある. VORの利得は, 前庭機能を表す比較的一般的なパラメーターとして測定されることが多い. 一方, 位相の検討は本邦においての報告は少なく, 検査の際に一般的なパラメーターとして用いられることは少ない. 回転刺激を与える際, 一般的には, 被験者の外側半規管が地面と水平になるような位置に座らせて垂直軸回転刺激を加える(earth vertical axis rotation:EVAR). 外側半規管が回転角加速度によって刺激され, 半規管-眼反射による眼球運動が生じる. 一方, 偏垂直軸回転刺激(off-vertical axis rotation:OVAR)では, 重力加速度の方向が回転中連続的に変化するため, 耳石器も同時に刺激される.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.74.207