ファンクショナル・リーチによる健常者及び知的障害者の身体平衡機能
[はじめに]特別な装置を用いることなく身体平衡機能を簡便に計測する方法として, 片足立ち, 線上歩行, ステッピング検査などがあげられるが, 最近注目されているものの1つにファンクショナル・リーチ(Functional Reach)がある. これは直立姿勢を保持したまま, 腕を水平に挙上し, 出来る限り遠方に伸ばしたときの距離を計測するものである. ファンクショナル・リーチは, 1990年代に入りDuncanらによる一連の研究によりその妥当性や信頼性, さらには高齢者への適応性が検討された1)~3). 最近では小児を対象とした研究も行なわれ4)5), 年齢に伴いリーチの距離が延長することが指摘...
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Veröffentlicht in: | Equilibrium Research 2012, Vol.71(3), pp.170-175 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [はじめに]特別な装置を用いることなく身体平衡機能を簡便に計測する方法として, 片足立ち, 線上歩行, ステッピング検査などがあげられるが, 最近注目されているものの1つにファンクショナル・リーチ(Functional Reach)がある. これは直立姿勢を保持したまま, 腕を水平に挙上し, 出来る限り遠方に伸ばしたときの距離を計測するものである. ファンクショナル・リーチは, 1990年代に入りDuncanらによる一連の研究によりその妥当性や信頼性, さらには高齢者への適応性が検討された1)~3). 最近では小児を対象とした研究も行なわれ4)5), 年齢に伴いリーチの距離が延長することが指摘されている. また, 腕を伸ばせる距離の実測だけでなく, 腕を伸ばせる距離の見積もりの研究などへも広がりを見せている6)7). 転倒経験高齢者2), 身体虚弱高齢者(frailty)3), さらには脳卒中片麻痺患者8)などの検討から, ファンクショナル・リーチが身体平衡機能を表す適切な指標であることが指摘されている. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.71.170 |