人工内耳手術後の前庭機能とめまい症状の変化

[はじめに]高度難聴例では前庭機能障害を合併することがあり, めまいを訴える例もある. 人工内耳挿入術(cochlear implantation;CI)は高度難聴者や重度難聴者の聴力を再獲得する方法として有用であるが, CIの後にめまいを訴える例も存在する. CI後のめまい, 前庭機能障害の程度については様々な報告があり, めまいの訴えは29.4~50% 1)2)5)~8)10)11), 前庭機能障害は23~60%と報告されており1)2)5)~8)10)11), 手術前後での前庭機能の評価は重要である. しかし, それぞれの報告をみても, CI後に必ずしも前庭機能が悪化するわけではなく, ま...

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Veröffentlicht in:Equilibrium Research 2012, Vol.71(1), pp.23-32
Hauptverfasser: 古瀬, 寛子, 河野, 淳, 小川, 恭生, 西山, 信宏, 萩原, 晃, 鈴木, 衞
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[はじめに]高度難聴例では前庭機能障害を合併することがあり, めまいを訴える例もある. 人工内耳挿入術(cochlear implantation;CI)は高度難聴者や重度難聴者の聴力を再獲得する方法として有用であるが, CIの後にめまいを訴える例も存在する. CI後のめまい, 前庭機能障害の程度については様々な報告があり, めまいの訴えは29.4~50% 1)2)5)~8)10)11), 前庭機能障害は23~60%と報告されており1)2)5)~8)10)11), 手術前後での前庭機能の評価は重要である. しかし, それぞれの報告をみても, CI後に必ずしも前庭機能が悪化するわけではなく, また前庭機能検査の結果と術後のめまい症状は一致せず, めまい症状を引き起こす因子が何であるかは未だ明確ではない. 今回, 当科で施行した人工内耳症例の術前後のめまい症状と前庭機能について検討した. [対象]
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.71.23