知的障害者における片足立ちと平均台歩きに関わる要因の検討
「はじめに」片足立ちと平均台歩きは身体平衡機能の代表的な測定法であり, 前者が静的平衡機能, 後者が動的平衡機能を簡便に検討するものとして, 古くより用いられてきた. めまい平衡医学における最近のルーチン平衡機能検査法1)においても, 片足立ちは簡便な計測法としてその1つに数えられており2)3), 平均台歩きもまたそこに挙げられている線上歩行とよく類似するものである1). 知的障害(精神遅滞)は, ICD等の医学診断上は知的機能の低下と適応行動の障害で定義されるが, 平衡機能を代表とする種々の運動機能にも問題があることが古くから指摘されている4). 彼らの身体平衡機能を片足立ちと平均台歩きの測...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Equilibrium Research 2009, Vol.68(2), pp.62-67 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」片足立ちと平均台歩きは身体平衡機能の代表的な測定法であり, 前者が静的平衡機能, 後者が動的平衡機能を簡便に検討するものとして, 古くより用いられてきた. めまい平衡医学における最近のルーチン平衡機能検査法1)においても, 片足立ちは簡便な計測法としてその1つに数えられており2)3), 平均台歩きもまたそこに挙げられている線上歩行とよく類似するものである1). 知的障害(精神遅滞)は, ICD等の医学診断上は知的機能の低下と適応行動の障害で定義されるが, 平衡機能を代表とする種々の運動機能にも問題があることが古くから指摘されている4). 彼らの身体平衡機能を片足立ちと平均台歩きの測定から検討した研究では5), 彼らの機能が総じて低く, その要因が知的機能の影響から反射に至るまで多水準であると報告されている. しかし, 自閉症を有する者やダウン症者の差異, IQとの関連など, その実態が十分解明されているわけではない. |
---|---|
ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.68.62 |