本邦におけるPhobic postural vertigo(恐怖性姿勢めまい)症例について
「はじめに」めまい患者の診察を行っていると諸検査にて明らかな異常所見を認めない患者を多く経験する. 原因不明, めまい症, 心因性などの診断を受けていることが多い. これらの患者はパーソナリティとして強迫傾向を認めることが多く, 継続的な外来受診を希望し来院し続けることが多い. Phobic postural vertigo(恐怖性姿勢めまい症:以下PPV)は1994年にドイツのミュンヘン大学神経内科医のThomas Brandtらによって提唱された概念であり1)彼らのめまい患者統計では2番目に多いという結果が示されている(図1). 一方, 日本の大学病院の耳鼻咽喉科外来におけるめまい患者の統...
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Veröffentlicht in: | めまい平衡医学 2007-06, Vol.66 (3), p.123-129 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」めまい患者の診察を行っていると諸検査にて明らかな異常所見を認めない患者を多く経験する. 原因不明, めまい症, 心因性などの診断を受けていることが多い. これらの患者はパーソナリティとして強迫傾向を認めることが多く, 継続的な外来受診を希望し来院し続けることが多い. Phobic postural vertigo(恐怖性姿勢めまい症:以下PPV)は1994年にドイツのミュンヘン大学神経内科医のThomas Brandtらによって提唱された概念であり1)彼らのめまい患者統計では2番目に多いという結果が示されている(図1). 一方, 日本の大学病院の耳鼻咽喉科外来におけるめまい患者の統計2)を見てみると, めまい症の占める割合が多い. PPVの概念を理解して診療に当たっているとこれまでめまい症という診断でかたづけられていた患者の一部にPPVの症例が含まれることがわかってきた. 本疾患はこれまで本邦ではあまり注目されてこなかった. |
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ISSN: | 0385-5716 |